中堅中学校受験を考える親御さんや塾を探している方にとって、日能研は必ず選択肢に入る有名な塾の一つです。全国に展開し、高い講師陣と生徒一人ひとりに合わせた指導が魅力的な学習塾だと言われています。
本記事では、そんな日能研の口コミや評判について詳しく解説します。
日能研の概要
日能研は中学受験を専門とする、全国に570校以上の教室を展開する有名な中堅校向けの集団学習塾です。全生徒に配布されるNのリュックがトレンドマークの歴史ある大手塾の一つです。
一人の講師が一つの教科のみを担当する1教科専任制を取っており、一つ一つの教科に対して専門性の高い指導力があることで有名。クラスは学力別に編成されており、定期的に行われるテストの成績によってクラスが変動するシステムを取っています。
日能研独自の「本科テキスト」と呼ばれるテキストが授業全体に採用されており、日本全国さまざまな都市で中学受験のノウハウを詰め込んだ受験教育を受けることができるのも特徴的です。
日能研の口コミ・評判
日能研の悪い口コミ・評判
日能研に通っている、通っていた生徒の保護者による悪い口コミをご紹介します。
上位校向けのカリキュラムはそこまで充実していないため、私立御三家の受験を狙って厳しく指導してもらいたい受験生にはあまり向いていないといえるでしょう。
また、通塾している生徒はZoomでのオンラインライブ授業や動画配信などオンラインでのサービスも提供されているようですが、現状対面でのフォローがメインなのでオンラインでの指導という面では良くない意見が見られました。
日能研の良い口コミ・評判
日能研に通っている、通っていた生徒の保護者による良い口コミをご紹介します。
引用:塾ナビ
引用:塾ナビ
引用:塾ナビ
日能研は学習塾の中でも比較的歴史がある方なので、その分中学受験に対するノウハウも豊富。特に独自テキストのクオリティを日能研の良さとして挙げる口コミが多く見られました。講師の質についても教室や個人の主観によりますが、熱心で丁寧だったという声が多い傾向です。
日能研の実績
日能研が発表している2023年度の中学受験合格者はのべ30,330名。合格実績が多く出ている中学は日能研模試で偏差値40~50の中堅校がメインで、偏差値60以上の上位校の合格実績はサピックスなどの上位向けのカリキュラムが充実している学習塾と比較するとやや低めです。
例えば、日能研では開成中学校の合格者数が48名という結果ですが、サピックスでは268名と5倍以上も差があります。
その一方積み上げたノウハウによる教育が充実している中堅校の合格実績は他の大手塾よりも高い傾向です。例えば、東京の女子名門校である恵泉女学園中学校は定員180名中144名が日能研生。定員は辞退者も含む数値なので正確に入学者との比較をすることはできませんが、それでも他塾と比べると圧倒的な合格者数を誇っていると言えます。
また、地域ごとに比較すると神奈川県の合格実績が高いことも特徴として挙げられます。神奈川県は首都東京に面していることもあってか歴史ある名門校や新鋭の人気校も数多くありますが、全体として東京よりは学校数が少ないため中学ごとの対策が練りやすいです。
日能研全体で学校ごとの対策を共有して受験に生かせるので、県内の有名校の合格実績に良い影響を与えています。
日能研のメリット・デメリット
日能研に通う上でのメリットとデメリットを教育システムやカリキュラムなどの面からご紹介します。
日能研のメリット
1教科専任制
各講師が1つの教科のスペシャリストとなって授業を教えてくれる1教科専任制なので、どの教科も精度の高い授業を受けることができます。
学力別クラス編成
日能研では定期的に行われるテストの結果によって振り分けられるシステムを採用しており、レベルに合った授業を行ってくれます。
本科テキストを採用
「本科」と呼ばれる通常授業では日能研専用の本科テキストが使用されます。このテキストは過去に出題された入試問題の傾向や生徒にとってわかりやすい流れが考えられているので、受験生にはとても良い教科書でした。
毎週末テストがある
その週の学習がどの程度身についているかチェックするため、日能研では毎週学習力育成テストと呼ばれる復習テストが行われます。
また、学習力育成テストとは別に毎月公開模試があります。こちらは日能研生以外にも開かれた公開テストなので、それまでに習った範囲すべての中から実力が試される志望校判定的な位置づけです。
全国的に校舎が多い
日能研の強みは全国に広がるネットワーク。首都圏だけでなく関西や九州四国、東北など全国のさまざまな校舎で教育を行っています。なので、地方から子どもを中高一貫校に通わせたいと思っている家庭にもピッタリです。
日能研のデメリット
生徒数が多い
1クラスあたりの人数は約25名と一般的な小学校よりは少ないものの、ある程度子どもの自主性にゆだねられた授業になっています。
学習や進路に対するフォローはしっかりしていますが、かなり規模の大きい塾なのでもっと小規模な教室と比較するとサポート面は少し薄いかもしれません。
上位校向けではない
日能研は中堅校の合格実績が強い学習塾で、上位校向けのカリキュラムはそこまで充実していません。どちらかというと生徒が自分のペースでついてこられるような授業をしてくれる塾なので、厳しい環境で才能ある多くのライバルに囲まれて勉強したい場合にはやや不向きです。
日能研の費用
日能研は基礎のWコースと応用のG・Rコースに分かれており、それぞれ国数の2科か国数理社の4科か選択することができます。5年まではコースごとに料金や選択肢の差はほぼありませんが、6年生になるとG・Rコースは4科選択のみになり、Wコースよりやや授業料が高くなります。
基本的な授業料の他に季節講習や副教材費がかかります。4年生以降の本科への入塾であれば入会金は一律で22,000円です。
毎週行われる学習力育成テストと、月に一度行われる日能研全国公開模試の受験料は以下の通り。受験料は半年ごとに引き落とされるため、この料金は半年分の費用です。
日能研に在籍する場合はほぼ確実に受験する必要があるので、テストの受験料も費用のうちに入れておいた方がよいでしょう。
学年 | テスト名 | 2~7月にかかる費用 |
4年生 | 学習力育成テスト(全10回分) | 4科目:38,500円 2科目:33,000円 |
全国公開模試(全3回分) | 4科目:11,550円 2科目:9,900円 |
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5年生 | 学習力育成テスト(全10回分) | 4科目:44,000円 2科目:33,000円 |
全国公開模試(全6回分) | 4科目:26,400円 2科目:19,800円 |
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6年生 | 学習力育成テスト(全17回分) | 4科目:74,800円 2科目:56,100円 |
全国公開模試(全6回分) | 4科目:26,400円 2科目:19,800円 |
長期休みごとを目安に開講される季節講習は教室や時期によって内容・価格が異なります。2023年3月~4月に開講する春期講習の価格は以下の通り。
春期講習の場合、標準コースか発展コースのいずれか、もしくは両方の受講が可能で、基本的には模試や学習力育成テストの結果などによって推奨されるコースを受ける形になります。
学年 | 科目数 | 標準コース | 発展コース |
新4年生 | 4科目 | 16,720円 | 16,720円 |
2科目 | 10,945円 | 10,945円 | |
新5年生 | 4科目 | 29,480円 | 29,480円 |
2科目 | 17,930円 | 17,930円 | |
新6年生 | 4科目 (2科目の設定なし) |
67,650円 | 67,650円 |
日能研のまとめ
日能研は中堅校向けの中学受験専門の学習塾。子ども一人一人に合った丁寧な指導で志望校への合格へと導いてくれます。
- 1教科専任制で講師の質が良い
- 全国に広がるネットワーク
- ノウハウが詰まった本科テキスト
- 毎週末のテストで実力確認
- 中堅校向けのカリキュラムが充実
- 学力別のクラス分けシステム
日能研が向いている人
- 中学受験を考えている
- しっかりした講師のサポートがほしい
- 集団塾でも子どもに合った指導を受けたい
- カリキュラムがしっかりした受験教育を受けたい
- 中堅の私立中高一貫校に行きたい
- ライバルがいる環境で成績を伸ばしたい
- テストで評価されると嬉しい
- ちゃんと実績のある塾に通いたい
日能研は幅広い層向けの大手中学受験塾
日能研は幅広い学力層に開かれた中学受験塾です。一部の上位校を目指してライバルと一緒に厳しい環境で頑張りたい子どもや逆に自分のペースでないと進められない子には難しいこともありますが、多くの子どもにとっては中学受験を目指しやすい環境が整っています。
日能研は入塾前に入塾テストがあるので、受験を始める前に自分のレベルを知っておきたいという場合は一度受けてみて、教室や授業の雰囲気を確かめてみるとよいかもしれません。万人向けの中学受験大手なので、選択肢に入れておいて損はない塾だと思います。
興味があればぜひ公式ホームページから最寄りの校舎に問い合わせをしてみてください。
引用:塾ナビ